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Windowsサーバーの監視を行う場合には、従来はサーバーに監視用のソフトウェアをインストールすることが一般的でした。これは、Windowsの特性上、パフォーマンスカウンタ以外の情報をOSから取得することが一般的ではなく、エージェントと呼ばれるソフトウェアをインストールすることで情報を補っていた経緯があるからです。

目次

エージェントかエージェントレスか?

SNMPサービスを使えば、エージェントレスで簡易的なWindowsのサーバー監視を行うことができます。例えば、SNMPエージェントを使用して監視対象機器の情報を収集する場合には、WindowsではSNMPコンポーネントをサーバーにインストールします。

一例として、Windows Server 2008 で SNMP サービスのインストールを行うには、以下の手順で操作を行います。

[スタート] → [管理ツール] → [サーバー マネージャ] を起動。左側ツリーメニューの [機能] をクリック。
→ 「機能の概要」 から [機能の追加] をクリック。
→ 「機能の選択」 一覧から [SNMPサービス] のチェックボックスをクリック。[次へ] ボタンをクリック。
→ インストール オプションの確認画面が表示されます。 [インストール] ボタンをクリック。
→ SNMP サービスのインストールが開始されます。
→ インストールの結果画面で[閉じる] ボタンをクリック。

よく使われるMIB

Windowsのサーバー監視では、以下のSNMPがよく使われます。

CPU (user usage)
.1.3.6.1.4.1.9600.1.1.5.1.6.6.95.84.111.116.97.108
SNMPv2-SMI::enterprises.9600.1.1.5.1.6.6.95.84.111.116.97.108

CPU (system usage)
.1.3.6.1.4.1.9600.1.1.5.1.5.6.95.84.111.116.97.108
SNMPv2-SMI::enterprises.9600.1.1.5.1.5.6.95.84.111.116.97.108

CPU (Load Average)
.1.3.6.1.2.1.25.3.3.1.2
HOST-RESOURCES-MIB::hrProcessorLoad

Memory
.1.3.6.1.2.1.25.2.3.1.5
HOST-RESOURCES-MIB::hrStorageSize

Disk Usage
.1.3.6.1.2.1.25.2.3.1.5
HOST-RESOURCES-MIB::hrStorageSize

Disk IO
.1.3.6.1.4.1.9600.1.1.1.1.15.2.67.58
SNMPv2-SMI::enterprises.9600.1.1.1.1.15.2.67.58 (Read)

Network IO
.1.3.6.1.2.1.2.2.1.10
IF-MIB::ifInOctets

Windowsの効率的な監視とは

現場の運用管理者は、ユーザーからのシステム動作不良の知らせを受けて、日々、対処に追われていることが多いかと思います。なんとか運用できていることも多いかと思いますが、インシデント数が多くなったり、台数が多くなったりすれば、体力的にも、精神的にも大変になることが多いのではないでしょうか?

サーバー監視のシステムには、運用管理者の負担を軽減する、予防処置につながり、誤報の少ないアラートをあげるようにチューニングを進める義務があると思います。もっとも効率的なサーバー監視とは、企業にとってはコスト面に優れ、安定性・確実性に優れた監視、運用管理者にとっては、人間系に負担がかかりにくい監視であると思います。

サーバーに負荷がかからず、運用にも負荷がかかりづらいエージェントレス型の監視を、Windowsサーバーにも積極的に導入することで、より効率的な監視が実現できるのではないでしょうか。

《 会社の規模別監視システム 4−2:Windowsサーバーの運用に必要なパフォーマンスカウンタ

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