目次

はじめに:データセンターの現状

近年、データセンターの重要性がますます高まっています。クラウドサービスの普及やIoTデバイスの増加に伴い、データセンターは社会インフラとしての重要性を増す一方です。

しかし、運用人材の不足運用コストの増大、24時間365日の安定運用の要求など、データセンター運営における課題は山積している状況です。

データセンター効率化の重要性

データセンターにおける効率化は、現代のデジタルビジネスにおいて避けては通れない課題となっています。

特に24時間365日、昼夜問わず運営されるデータセンターにおける、な人材不足は、業界全体で大きな問題となっており、熟練運用者の高齢化も相まって、早急な対策が必要とされています。
また、データセンターは膨大なデータを扱い、日々多くのリソースを消費しています。これに伴い、人的ミスによる運用障害コストの増加が問題となり、効率化が急務です。

さらに、電力コストの上昇環境負荷への配慮から、エネルギー効率の最適化も重要な課題です。

これらの課題に対して、運用の効率化を進めることで、コストの大幅な削減だけでなく、サービス品質の向上や環境負荷の低減、さらにはリスク管理の強化といった多面的なメリットを得ることができます。

データセンター効率化の方法

データセンターでの自動化には、ネットワーク管理、サーバー監視、空調システムの制御、巡回ロボットによる点検など、幅広い分野が含まれます。

サーバー・ネットワーク管理

データセンターのサーバーに不具合がないかどうかを常に監視し続けることは非常に重要です。
しかし、属人的に監視し続けることは、ミスも発生しやすく困難です。そのため、いち早い異常検知や復旧、障害の予知検知など自動化をすることが急務です。
自動化ツールを導入することによって、監視ツールのエラー検知に対して自動電話発報を行ったり、一時復旧作業を行なったりできます。

具体的な製品にはコムスクエア社のロボシュタインや、Kompira社のツールなどがあります。

ランプの監視自動化

データセンターを定期的に巡回し、LEDランプからサーバーやネットワークの状態を確認するような場合は、このランプも見る必要があります。
「ランプ監視自動化サービス」の場合、サーバー扉部分にカメラを設置することで、ランプの24時間365日リアルタイムでリモートからも監視を行うことができます。
その監視を自動化するツールとして、TOKAIコミュニケーションズAGS株式会社がソリューションを提供しています。

巡回ロボットによる点検

巡回ロボットは、定期的にデータセンター内を巡回し、異常や故障の早期発見に貢献します。これにより、物理的なトラブルへの迅速な対応が可能となり、人的作業を減らすことができます。
この自動化に関しては富士通株式会社などが取り組んでいます。

空調システムの自動制御

データセンターは大量の熱を発生するため、空調システムの管理は重要です。自動化された空調システムは、データセンター内の温度や湿度をリアルタイムで監視し、必要な冷却を行うことで、消費エネルギーを削減します。
このソリューションとしてはNTTファシリティーズなどが提供しております。

データセンターへの入退室管理の自動化

人件費削減や、セキュリティの強化のため入館や閉錠などもより強固な体制が重要になってくると思われます。
入退室管理の自動化を実質することで、入室申請から受付、鍵の貸し出しなどを機械で行うことができます。
NTTビズリンク・docomo社などがこのソリューションを提供されています。

運用業務特化RBAツール

先述の通り、データセンターの自動化ツールと一言で言ってもさまざまなツールが存在します。
今回は、柔軟性や拡張性に優れており、かつ運用の工数の削減が見込めるコストパフォーマンスの高いRBAツールについて紹介します。

RBA(Robotic Process Automation)ツールは、ネットワーク監視やインシデント管理、データバックアップなど、反復的な作業を自動化し、人的リソースの負担を大幅に軽減します。
例えば、ログデータの解析やエラー検知といったタスクを自動化することで、24時間の安定稼働が確保されるとともに、セキュリティ管理の精度も向上します。
また、RBAはクラウドやオンプレミス環境の両方に適用可能であり、拡張性に優れている点も特徴です。

ロボシュタインについて

今回はコムスクエア社が展開する運用RBAツールロボシュタインについて具体的にできることを交えてご紹介いたします。

ロボシュタインとは、「監視ツールやインシデント管理、チャットなどのツールを連携させ、システム運用における一連のプロセスを簡単に自動化・管理する」ツールです。

国産製品であるロボシュタインは、オペレータから現場のプロフェッショナルエンジニアまで幅広いニーズに対応しています。様々なノードを用意しており、自社システムのシステム運用に合わせた複雑な処理を実現する事も可能です。

ロボシュタイン活用例① 〜アラートメールの集約&フィルタリング〜

複数のツールでサーバーやネットワークを監視していると、1日に数百件のアラートメールが届くこともあると思います。 その確認と担当別振り分けを手作業で行っている場合、 誤検知・過検知も含めて膨大な工数がかかってしまいます。

これに対して、ロボシュタインを導入し、メールのフィルタリングを行うことで、大幅な工数削減が可能になります。
障害発生時のアラートメールをロボシュタインに集約し、件名や本文で細かくフィルタリングし、対応が必要なものだけを担当別 に振り分けてメールやスラック、電話などで通知することが可能です。
誤検知・過検知を除外することで、担当者の確認件数と工数を大幅に削減できます。

ロボシュタイン活用例② 〜システム障害発生時の一次対応自動化〜

監視ツールでサーバとネットワーク機器を計1万台規模で監視を実施し、障害発生時はメールで通知、
メール通知後に人がアラートを判断し、それをもとに対象機器 に対し調査・復旧からインシデント登録までを行う場合、
どうしても対応レスポンス速度が遅くなってしまうと思います。

ロボシュタインを導入し、障害発生時のアラートメールをロボシュタインに集約し、メール の件名や本文の内容、誤検知・過検知のメールも含めて対応可否 のフィルタリングを行うことで、
対応が必要なものだけ判断し、自動で一連の初動対応をロボシュタインが自動で対応し、電話やチャットによる共有まで自動で行うことを実現できます。

ロボシュタイン活用例② 〜システム障害発生時の一次対応自動化〜

24/365でサービスの監視を行い、緊急度の高い障害が発生した場合には複数の担当者にエスカレーション電話を実施している場合、電話の応対に応じて何度も他の担当に連絡する手間や、掛け直す手間があると思われます。

ロボシュタインを導入することで、一次対応中に必要なチャット通知を都度タイミングに合わせて自動で関係者へ送信することができます。
緊急度が高い内容の障害であれば、自動電話通報サービスと連携し、担当者に自動音声を用いた電話で連絡をすることも可能です。
1人目が一定時間 応答しない場合は輪番で次の担当者に電話が回るため、 人が介在せず、エスカレーション電話の完全自動化を実現可能です。

ロボシュタインについて

いかがでしたでしょうか。ロボシュタインによる自動化を行うことで、運用効率が上がり、大幅な工数削減や生産性の向上を見込めます。

ロボシュタインはお得なライセンス体系や、国産だからこその安心のサポートを活用することができ、さらにトライアルも実施しております。

詳しく知りたい方はぜひサービス資料をご覧になってください。

まとめ

データセンター運用の効率化と自動化は、企業の成長を支えるために欠かせない要素です。
ネットワーク、サーバー、空調、巡回ロボットの自動化、そしてRBAツールの導入により、省人化と安定した無人運用が実現され、未来のデータセンター運用に向けた基盤が築くことができます。
データセンターの自動化を行うことで、今後の持続可能な成長を支え、ITインフラの新たな可能性を広げることでしょう。

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