CM_PC_main_img7-02Windowsサーバーのサーバー監視・運用監視をする場合には、パフォーマンスカウンタを活用することになります。パフォーマンスカウンタとは、Windows が様々なシステムリソース(CPU、メモリ、ストレージ、プロセスなど)に関する性能(パフォーマンス)データを収集する機構とされています。

パフォーマンスカウンタは、WindowsのOSにあらかじめ組み込まれており、常に情報を蓄積しています。また、 ユーザーが操作可能なパフォーマンスカウンタも用意されているので、Windowsのサーバー監視を行う場合は、パフォーマンスカウンタで用意されている、あるいは、ユーザーが定義した値を、監視ツールから参照して監視を行うケースが多くなります。

目次

パフォーマンスモニター

Windowsサーバーにはパフォーマンスモニターというツールが付属しています。これは、パフォーマンスカウンターの値をグラフ化して見やすく加工し、かつ、リアルタイムで表示するツールです。

Windowsサーバーの運用監視を行うとなった場合には、まず、100近くあるパフォーマンスオブジェクトを精査し、そこに含まれる複数のパフォーマンスカウンタをチェックすることになります。…そんなにチェックしていられない?ごもっともです。Windowsの開発元であるMicrosoftのドキュメントによれば、5つのカテゴリからWindowsのサーバー監視を行うことを勧めています。(https://technet.microsoft.com/ja-jp/magazine/2008.08.pulse.aspx)

(1)ハード ディスクのボトルネック

近年、サーバー用途でもSSDなどの高速なストレージが普及しつつあります。しかし、やはりストレージの速度はWindowsのボトルネックとなりやすく、まず先にチェックした方が良い部分です。

LogicalDisk\% Free Space
選択した論理ディスク ドライブ上の空き領域の割合

PhysicalDisk\% Idle Time
サンプリング間隔中にディスクがアイドル状態であった時間の割合

PhysicalDisk\Avg.Disk Sec/Read
ディスクからのデータの読み取りにかかる平均時間 (秒単位)

PhysicalDisk\Avg.Disk Sec/Write
ディスクへのデータの書き込みにかかる平均時間 (秒単位)

PhysicalDisk\Avg.Disk Queue Length
ハード ドライブが使用可能になるのを待機している I/O 操作の数

Memory\Cache Bytes
ファイル システム キャッシュに使用されているメモリの量

(2)メモリのボトルネック

Memory\% Committed Bytes in Use
使用されている仮想メモリの量

Memory\% Available Mbytes
実行中のプロセスに使用できる物理メモリのサイズ (MB 単位)

Memory\Free System Page
Table Entries システムによって現在使用されていないページ テーブル エントリの数

Memory\Pool NonPaged Bytes
非ページ プールのサイズ (バイト単位)

Memory\Pool Paged Bytes
ページ プールのサイズ (バイト単位)

Memory\Pages per Second
ハード ページ フォールトを解決するためにディスクから読み取られた、またはディスクに書き込まれたページの数

(3)プロセッサのボトルネック

Processor\% Processor Time
プロセッサがアイドル状態でないスレッドを実行した時間

Processor\% User Time
プロセッサがユーザー モードのプログラムを実行した時間

Processor\% Interrupt Time
特定のサンプリング間隔中にプロセッサがハードウェア割り込みを受け取って処理した時間

System\Processor Queue Length
プロセッサ キューに格納されているスレッドの数

(4)ネットワークのボトルネック

Network Interface\Bytes Total/Sec
各ネットワーク アダプタ経由で送受信されるバイト (フレーム文字を含む)

Network Interface\Output Queue Length
送信パケットが格納されるキューの長さ

(5)プロセスのボトルネック

Process\Handle Count
プロセスによって現在開かれているハンドルの合計数

Process\Thread Count
プロセス内で現在アクティブなスレッドの数

Process\Private Bytes
このプロセスに割り当てられており、他のプロセスと共有できないメモリの量

《 会社の規模別監視システム 4−1:Windowsサーバーについて

会社の規模別監視システム 4−3:エージェントレスを導入し、効率的な監視を図る 》

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