サーバ・ネットワーク監視運用において、アラート情報の共有に社内コミュニケーションツールやSNSを利用されている方も多いのではないでしょうか。

使い慣れたツールを利用することにより、

・情報共有が迅速におこなえる
・ノウハウの共有、蓄積が行いやすい
・通知内容の視認性が高い

といったメリットがあります。

今回は、本メディア運営企業である株式会社コムスクエアのサーバ・ネットワーク統合監視ツール「パトロールクラリス」を用い、システム障害のアラートを社内コミュニケーションツールやSNSで共有する手段として、「Teamsとの連携」に焦点を当ててご紹介いたします。

目次

Teamsとは

今回連携先として紹介するTeamsは、アメリカのMicrosoft社が提供するSaaS型のビジネスチャットツールで、2022年1月時点で2億7000万人のアクティブユーザー数を誇っております。

それでは、早速パトロールクラリスからTeamsへのアラート通知方法をご紹介致します。
※Microsoft Teamsをご利用いただける状態となっていることが前提となります。

Teams側の設定 

①チャンネルにIncomingWebhookの追加します

②メニューからコネクタを選びます。

③コネクタの一覧から Incoming Webhook の「構成」を選択します。

④名前に任意の文字列を入力してから、「作成」をクリックします。

⑤上記のように表示されるWebhookURL をコピーします。このURLはパトロールクラリス側のアクション設定側で利用します。

⑥最後に「完了」をクリックします。

以上でTeams側での準備は終了です。

続いて、パトロールクラリス側の設定を行います。

パトロールクラリス側の設定

パトロールクラリス側では、アクション通知のコマンドアクションを利用して設定します。

最初に、Teams側で取得したWebhookURLを設定します。

①置き換え設定を追加を押下します。

②通知先のURLを設定します。

置き換え文字列:自由に設定可能です。

置き換え内容:Teams側で取得したWebhookURLを設定します。

③次に、同じく置き換え設定を追加から、アラートメッセージもしくはワーニングメッセージを設定します。

④アラートメッセージを設定します。ここは自由に表記可能です

置き換え文字列:自由に設定可能です。
置き換え内容:自由に設定可能です。



置き換え文字列:_#TeamsAlert_ 
置き換え内容: 
×アラートを検知しました。 <http://XXX.XXX.XXX.XXX/ctrl.php/alert.alert|アラート画面へ> 
最新日時:_YMD_ 
対象機器:_IP_(_NAME_) 
監視名称:_ALTMOD_(_MODULE_) 
検知内容:_ERRCMT_(_ERRCD_) 
詳細内容:_ERRMSG_ 
備考内容:_NOTE_ 


※XXX.XXX.XXX.XXXの部分は読み替えてください。

⑤最後に、もう一つ復旧用の設定も追加します。

▼例



置き換え文字列:_#TeamsRecv_ 
置き換え内容: 
◎下記の障害は_YMD_に復旧しました。 <http://XXX.XXX.XXX.XXX/ctrl.php/alert.hist|障害履歴画面へ> 
最新日時:_SYMD_ 
対象機器:_IP_(_NAME_) 
監視名称:_ALTMOD_(_MODULE_) 
検知内容:_ERRCMT_(_ERRCD_) 


※ xxx.xxx.xxx.xxxはパトロールクラリス管理画面のIPアドレスに読み替えてください。

これで置き換え文字列の設定は完了です。

⑥次に、Teamsに通知をしたい監視のアクション設定にコマンドアクションを設定します。

▼例

 curl -s -X POST -d "_#TeamsAlert_" "_#TeamsURL_"

上記の例では、

・POSTするパラメータに _#TeamsAlert_ という置き換え文字列で変換された内容を指定する。

・URLに _#TeamsURL_ という置き換え文字列で変換されたURLを指定し、CURLコマンドでリクエストを行う。

という設定になっています。

この設定により、実際には以下のように見えます。

リカバリ確認時のアクション側にも同様な設定をすることにより、
リカバリ時には以下のような通知を送ることが出来るようになります。

設定は以上です。

なお、一つ一つの監視に上記の設定をすることが大変な場合、
全体設定 >アクション一括更新」を利用する事で、複数の監視のアクション設定を一括で変更することが可能です。

ここまで「パトロールクラリスとTeamsとの連携」についてご紹介しましたが、パトロールクラリスは他にもSlackLINEとも連携することもできます。

Slack通知は、パトロールクラリスのVer5.0.0から標準搭載されている機能です。
「アラートアクション設定」の詳細設定から設定することができます。


LINE通知は、こちらの記事から連携方法をご確認いただけます。

パトロールクラリスではTeams、Slack、LINEなどの、メール以外の様々な通知方法をご用意しております。

今回の記事が、貴社のシステム運用監視の効率化の参考になれば幸いです。

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