前回の記事では、マーケティング担当の中堅社員から感じるテレワークについて取り上げました。
本記事では、社内全体的にテレワークは進むものの、比較的テレワーク化できていない管理部の中堅社員が感じるテレワークをご案内いたします。
中堅社員に関しては、「マーケティング」「管理部」「営業」「開発」に分けて、記事を公開していきます。
さて、本題に入る前に、前回取り上げたマーケティング担当の中堅社員が感じるテレワークをおさらいします。
目次
マーケティング担当中堅社員が感じるテレワークでの課題
結論、彼はテレワークに対して「大賛成」でした。
というのも、テレワーク下では通勤時間を効率よく使える上に、体調管理や仕事のしやすさが向上するなど、ワークライフバランスが整うことで働き手に取っていい効果をもたらしたからです。
より詳しく知りたい方は、以下記事からご覧ください。
管理部の中堅社員が感じるテレワーク
これから管理部の中堅社員の彼女にインタビューした内容をご案内していきます。
テレワーク前後に分けて、彼女が感じた印象や課題感とは一体、何なのでしょうか?
テレワーク前に抱いていたこと
テレワーク前、彼女は正直なところ、「テレワークは無理だろう」と感じていたそうです。
というのも、当初、彼女が行う業務すべてがオフィスを通して行わなければならない業務で、到底、家で行うことができる業務ではなかったからです。
具体的に、管理部の彼女が行う業務はヒト・モノ・カネに分けられ、以下のようなものが挙げられます。
ヒト:勤怠管理、健康管理、入社/退社の手続き
モノ:社員が日々利用する文具やコピー用紙、
日用雑貨などの調達/管理、郵便物の送受信管理
カネ:予算管理、支払管理、会計ソフトへの仕訳伝票入力
しかし、コロナウイルスが流行し、テレワークを進めていく必要性が高まると、
急速に、社内のクラウド化や全社員へのノートPC配布などを進めていき、
当時の現状に合わせて、柔軟に対処していきました。
急速なテレワーク推進に対し、彼女はどのように思ったのでしょうか?
テレワーク後に抱いたこと
テレワーク後の印象は、「意外と上手くいっている」と感じたそうです。
理由として、彼女は以下のように語っていました。
『実は、コロナウイルスが流行する以前から勤怠や予算申請のクラウド化は課題でした。そんな中、コロナウイルスが流行し、テレワークに移行する必要性が高まったことで、勤怠や予算申請のクラウド化を急ピッチで導入していったんですが、やってみると意外と上手くいきました。』
とはいえ、管理部の彼女は、弊社コムスクエア内でも一番出社している部門で、全業務をテレワーク下で行うことができず、週3の出勤をおこなう、ハイブリッドな働き方を行っているそうです。
主にやる業務としては、ヒト・カネ(PCで処理できるもの)に関する業務は家で行い、モノ・カネ(紙を使用するもの)に関する業務はオフィスで行っているそうです。
具体的に、
出社しない場合、テレワークに向けクラウド化を進めた勤怠管理や予算申請の管理、チャットでの社員とのコミュニケーションを行っており、
出社する場合、郵便物の開封・送付作業、会計ソフトへの仕訳伝票入力、社員が日々使用する文具やコピー用紙、日用雑貨などの備品の調達/管理を行うそうです。
さて、弊社で最もテレワークを推進できていない管理部の彼女が、週3出勤をせざるを得ない原因は、一体何なのでしょうか?
また、彼女がテレワークを行っている中で感じる課題感とは一体何なのでしょうか?
管理部が感じるテレワークでの大きな課題
これから、テレワークを推進できない原因とテレワーク化できている中で感じている課題感をご紹介致します。
完全テレワークはほぼ不可能
テレワークをなかなか推進できない理由は、大きく外部・内部的問題の2種類あります。
それぞれ、説明していきます。
1.外部的問題
テレワーク化を推進することができない外部要因として挙げられるのは、社外との取引です。
具体的に、彼女は以下のように話してくれました。
『テレワーク化に向けて、ITツールの利用による完全クラウド化をしても、他社が紙を扱っていれば、自社も紙を扱わなければいけないため、完全にテレワーク化することはなかなか難しいと思います。』
つまり、自社がクラウド化を進めたとしても、社外との関係性から完全テレワークを行うことは不可能なようです。
2.内部的問題
内部的問題として、全社的に取り組む必要がある問題に比べると、部門的な問題はクラウド移行へのハードルが高くなることが挙げられます。
彼女は、以下のように話していました。
『勤怠管理のクラウド化などは社員全員がかかわる課題で、ツールを導入する必要性が急務となっていましたが、請求書などは主に管理部門だけが関わる問題となっており、紙ベースでも週3で出社すればなんとかなっている現状を踏まえると、クラウド化への移行はハードルがあり、完全テレワーク推進を進めていくことはかなり難しいと思います。』
つまり、全社的なニーズがなければ、クラウド移行を進めていくのが難しいようです。
テレワーク下での課題感
テレワーク下での課題は、3つの変革で取り上げた意識、制度、環境に沿ってご紹介致します。
3つの変革詳しくはこちら
1.意識
テレワークだと、なかなかモチベーション管理が難しく、働いている感を感じることができないそうです。というのも、プライベートな空間と仕事の空間が混同してしまうため、中々切り替えが難しいと話していました。
ここで前回のマーケティング担当の中堅社員は、働いている感を感じていたのに対し、
なぜ、管理部の中堅社員は働いている感を感じないのでしょうか?
その根本的原因は、「仕事のための空間」の有無です。
マーケティング担当の中堅社員は、一軒家に住んでおり、仕事とプライベートの空間を分けるため、仕事用の部屋の確保をしているそうです。
一方、管理部の中堅社員は、ワンルームに住んでおり、仕事とプライベートの空間を一緒にして利用しているため、切り替えが難しいようです。
つまり、同じ中堅社員でも、住んでいる環境によっては、なかなか働いている感を生み出すことはできないようです。
2.制度
実際に制度を変えていく立場である彼女は、会社全体が関わってくる制度はなかなか変えるのが難しいと話していました。
具体的に
『評価制度の場合、オフィスで働くのと比べると、テレワークでは見えづらくなるため、プロセス評価ができづらくなるという問題、また中小企業では、マネジメント側の上司が忙しく、社員の管理だけでなく、様々な業務をこなしていることも評価の難しさに拍車をかけている。』
と話していました。
3.環境
環境の面における問題は、仕事をするために部屋の設計をしていないことです。
実際に彼女は、以下のように話してくれました。
『環境面では、元々、仕事をするための部屋として家具などを購入していなかったので、働きづらい部分があり、効率は落ちました。ですが、テレワークにより削減された出勤時間を当てることで、出社とテレワークでの成果は、あまり大きな差は生まれませんでした。』
テレワーク推進に際し、管理部が抱く意見としては、そもそもテレワークを推進することができない業務、またテレワークが可能でも、テレワークに向けた整備が整っていないことによる課題感は多くあるようです。
管理部の中堅社員はテレワークに賛成or反対
管理部の彼女は、テレワークに賛成であるものの、部門としての特性上、完全テレワークの実現はなかなか難しい部分があると感じているそうです。
具体的に、実現面に関しては、外部との取引を行う際、相手側に合わせる必要があるので、実現はかなり難しいようです。
また、テレワークを行う中での課題として、彼女は以下のように話していました。
『意識や環境は自分で解決することができるのですが、制度に関しては全体が関わってくることなので、全体の同意を得てから進めていく必要性があります。』
つまり、テレワークは賛成ではあるものの、実際に導入していくとなると、かなり難しい状況があるため、現実問題、完全テレワークの実現は難しいだろうと感じているようです。
ここまでは、管理部の中堅社員の率直な意見を伺いました。
次回は、開発の中堅社員の率直な意見を取り上げていきたいと思います。
本ブログでは、テレワークについて「弊社が取り組んでいること」から「感じている課題感」まで、幅広く更新していきます。
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