本シリーズでは、弊社コムスクエアの熱いモノづくりについてご紹介しております。

弊社では、LED監視の自動化プロジェクトを推進しておりました。しかし、プロジェクトの成功には、乗り越えなくてはならない困難な壁がいくつも立ちはだかりました。

そんなプロジェクトの成功を阻む壁を、乗り越えることができた過程や要因についてご紹介しております。

目次


苦労・葛藤を乗り越え成功したパトロールクラリス for LED

ここまでのシリーズでは、LED監視プロジェクトの過程についてご紹介してきました。

今回は、LED監視自動化プロジェクトの過程を経て製品化した「パトロールクラリス for LED」の何がすごいのかについて深ぼっていきたいと思います。

その前にまず「今も尚、続いている目視巡回」についてご説明いたします。

今も尚、続いているLEDランプの目視巡回

近年、サーバ・ネットワーク機器の異常検知など監視運用業務の自動化技術は進歩してきております。ですが今も尚、自動化が進まず目視巡回を行わなければならないのが、サーバ・ネットワーク機器についているLEDランプの監視でした。

システムの管理者は1週間に1度、定期的に現場に足を運び、サーバラックのLEDランプを目視確認しています。また、コロナウイルスの影響によりテレワークを推進する企業も多い中、とある企業ではLEDランプの目視巡回を断念したという話も耳にしました。

とはいえ、LED監視を自動化するためのソリューションは既にあります。しかし既存の製品では費用対効果が見込めないケースが多いことから検討が見送られるケースが多くありました。また、自社内で開発しようとしても技術的ハードルが高いことから断念するケースもありました。

上記の理由からLED監視の自動化が進まない中、弊社は圧倒的なコストパフォーマンスを実現し、お客様のニーズを形にした製品を開発しました。それが「パトロールクラリス for LED」です。

既存の製品のデメリットを解消したLED監視の自動化

弊社が試行錯誤を重ねたLED監視自動化サービスですが、一体他社の製品と比較し、どのような違いがあるのでしょうか?

LED監視従来サービスの課題解決

どんな機器にも取り付けができる「Smartパーツ」

既存の製品の場合、パーツがシンプルで、かつ簡単に取り付けられるのが特徴の一つです。しかしパーツ展開が少ないため、数あるサーバ・ネットワーク機器によっては取り付けることができないケースが多いのが実情でした。
またお客様からは「実際に取り付けてしまうと治具でLEDランプが視認できなくなる」「LEDランプを監視するセンサーの位置調整が非常に難しい」といった声も伺っていました。

「弊社のSmartパーツ」はお客様のニーズを実現できるように、計12種類ものパーツを展開しております。縦・横の位置を自由自在に設置できる上に、現場に行って機器やディスクの交換をする時には、イチからすべて取り外すのではなくて、めくって調整できるようになっています。既存製品の課題であった「LEDランプの視認ができない」「センサーの位置調整が難しい」という課題をクリアにしています。

他にもサーバ・ネットワーク機器以外、例えば工場内にある生産機械などのLEDランプを監視したいというご要望もいただいており、パーツのバリュエーションに関しては今後も増えていく予定です。

Smartパーツについて詳しく知りたい方は以下の記事へ
【LED監視制作ストーリー 第4弾記事】どんな場所でも簡単に取り付けられる「Smartパーツ作り」

従来製品と比較して3分の1のコストで提供!圧倒的な費用対効果

「パトロールクラリス for LED」は従来製品と比較すると、「約3分の1」の低コストでご提供しております。

従来製品と比較し安価に提供できている理由は、開発コストを最小限に抑えることができるように工夫した点にあります。
たとえば、LEDランプを監視するにあたり、秒間3~4フレームのデータをどう処理するのかを考えた場合、現場にある監視装置に難しい処理をさせると、装置自体のスペックを上げなければならず、コストも上がってしまいます。そこで、難しい処理はすべてクラウド側で行い、現場に置く装置は極力低スペック且つシンプルとする構成にするという工夫を行っています。
また、本来であれば外注して頼むものを内製することで開発費用を抑えたり等、価格を抑えるため、様々な工夫を行いました。

提供価格の削減の秘訣について詳しく知りたい方は以下の記事へ
【LED監視制作ストーリー 第5弾】徹底した低コストを実現したLED自動化プロジェクト

AIによる閾値の設定,チューニング

従来製品では、LEDランプがどのような状態を異常と見なすかは現場や装置の種類によって変化するため、アラートと見なす閾値設定の細かなチューニングが必要でした。

弊社のパトロールクラリス for LEDでは、AIによるチューニングを行うことができ面倒な閾値設定をする必要がなくなります。LEDの点灯パターンをAI(機械学習)で変化度を算出することにより、 正常→異常の変化を面倒な閾値の設定・チューニングをせずに検出することが可能です。

AIチューニングについて詳しく知りたい方は以下の記事へ
【LED監視制作ストーリー 第5弾】徹底した低コストを実現したLED自動化プロジェクト

顧客に寄り添うパトロールクラリス for LED

パトロールクラリス for LEDの特長を一言でいうと、「最も顧客に寄り添った製品」であることです。

弊社では、実現に当たり「ユーザビリティの高さ」「圧倒的な低コスト」を主軸に開発を行っていました。

どんな環境であっても簡単に取り付けることができるようなSmartパーツと、猥雑な閾値の設定を全て行ってくれるAIチューニングにより「圧倒的なユーザビリティの高さ」を、本来であれば外注する部分を自社で内製するなど、あらゆるリソースを押さえることで「圧倒的な低コスト」を実現しました。

元々、自社のコアな技術を用いた開発ではなく、知見のない分野での開発でした。低コストで最高のパフォーマンスを発揮できる製品を生み出すのには、多くの苦労・葛藤がありました。

ユーザーである顧客を第一に考え、苦労・葛藤を乗り越えたからこそできたのが、最も顧客に寄り添った製品「パトロールクラリス for LED」です。

詳しくは以下URLへ
https://patrolclarice.jp/led_monitoring/

次回は、パトロールクラリス for LEDが市場にどのように受け入れられているか、そして今後の展望についてご紹介致します。

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